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コラムに見る自分の姿

6月23日の読売新聞の『人生案内』というコラムの中にある二十歳の男子大学生の次のような投稿がありました。
 
『僕にはずっと気になる女性がいました。同じアパートに住み、同じ大学に通っていた方です。僕が引っ越してきたときにはもう住んでいて、廊下ですれ違った際に挨拶し、ちょっとした会話を交わしました。それ以来気になり始めました。ただ、僕は恋愛にはおくて。友達なら女性とでも話せるのに、気になる女性とはうまくしゃべれません。大学で見かけても会釈程度しか出来ませんでした。彼女の学年も学部も知らないまま月日が流れ、今春、彼女は引っ越して行きました。卒業だったのです。勇気を出して話しかければよかったのにと後悔の日々です。後悔しても時間は巻き戻せない。その後悔を今後の人生に生かしていくべきなのだと自分に言い聞かせています。でも、やはり、自分がふがいなく情けない。今後自分は変わっていくことができるのでしょうか。前向きになれるアドバイスをいただければ、ありがたいです。』
 
このコラムを読んでこの人、俺に似てると思いました。

俺にも大学時代に似たような経験があるからです。

俺は小、中、高校と養護学校で過ごしました。その養護学校には自分と同じような障害を持った人や、自分とは異なる障害を持った人もいたし、障害の重さや心身の状態などもその人によって違います。

さらにその人の持つ能力や体の状態に合わせて、クラスのメンバーが振り分けられます。

結果的に同じような状態の人たちが同じようなクラスに分けられていきます。

さらに書いてしまえば困ったことがあるときは先生のほうから声をかけてもらえることがほとんどでした。

校舎も小、中、高等部と繋がっているので、高等部を除けばどこかの部を卒業しても見知った友達や先生に会いにいけます。

十二年間、見知った人たちとずっと一緒にいられるわけです。

小、中、高と同じクラスだった友達もいます。自分にとっての知り合いが多数いるというのは居心地のいいものでした。

そこを卒業し、大学に行くころになって特に進学の理由が無かった俺はとりあえず「友達を作る」という目標を立てました。

ところが、その大学ではこれまでの俺の生活と全く違うことが大きく分けて二つありました。

一つは学内での行動のほとんどを自主的に行わなければいけないということでした。

忘れ物をしようが講義をすっぽかそうが、基本的に先生から学生に声をかけることはありません。

何かをしてほしい時には何かをしてほしいとこちらから申し出る必要があるし、それがなければほったらかしです。

二つ目は友達を一から自力で作らないといけないということです。

これまでのように見知った顔があるわけでなく、男女を問わず知らない人たちばかりの中で、それでも誰かと友達になりたければ自分から声をかける必要があるのですが、どんな風に声をかければいいのか解らず、相手のことも知らず、入学したての春先はそんな無言の圧力を感じながら掲示板の前で本を読んでいたことを思い出します。
 
俺には男の兄弟しかいなかったので、女学生が相手になるとその傾向は特に強くなり、学内で自分好みの女の子を見つけても自分から声をかけたりすることが出来ませんでした。

それにはもちろん余計な雑念や邪念が入っていたことも否定はしません(笑)

女の子同士でグループを作られたりするとそこに「女の子バリアー」が見え、もはや割り込もうとも思いませんでした。とにかくそんな状態だったので、俺の周りの友達はほとんど男子学生でした。

そのときの俺に足らなかったものは「知らない誰かに自分から働きかける勇気」と「相手に話しかけた後の自分の表現方法」だったのではないかなと思っています。

『何かいいたいけれど何も言えない、声をかけてもその後が続かない、親しくなれればいくらでも話せるのに・・・・』という彼の心の叫びが聞こえるような気がして、その彼の心の叫びを学生時代の自分と重ねながらコラムを読んでいました。

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