マジコンに見る著作権問題
2011/02/25 10:15:57
皆さん、ゲームを違法に複製することが出来るソフトがあるのを知っていますか?本日2月22日の読売新聞にこんな記事が載っていました。
『「マジコン」販売に刑事罰
経済産業省は21日、違法コピーしたゲームソフトを携帯型ゲーム機で使えるようにする器機「マジコン」による著作権侵害を防ぐため、不正競争防止法の改正案を今国会に提出すると発表した』
この「マジコン」というのは、「マジックコンピューター」と呼ばれる機器でインターネット経由などで複製したゲームソフトを記憶させた外部メモリーを差し込んで使うそうで、違法に複製したソフトを起動できなくする「ニンテンドーDS」などの内部機能を無効にし、違法ソフトを利用できるようにするそうです。海外などで生産されるこの機器の影響で国内における損害額が多額に上っているとか。
こういった話を聞いた時にいつも思うのが、『違法』というのは果たしてどこからが『違法』なのかという疑問です。マジコンとは異なる分野ではありますが、携帯電話やカメラやCDコンポ等日本国内には様々な情報機器があります。そしてこれらの情報機器を使えば自分の周りにある情報の一部をその機器に取り込んで保存することが出来ます。そして、「著作権」とは別に「私的鑑賞権」というのが存在します。これは「個人的にその情報を見たり楽しんだりすることを認める法律」という風に俺の中では理解しています。
例えば、DVDやテレビによる観賞が認められているのもこの「私的観賞権」が認められているからだと思います。
皆さんの周りに存在する様々な状況を考えてみて下さい。桜の木が撮影したいと思ったらわざわざ土地の主に撮影の許可を求めないといけないのでしょうか?ドラマ一本録画する度に製作スタッフの許可を得ないといけないのでしょうか?もっと考えるのなら、本一冊、CD一枚を友人に貸し出す度に警察に追われることになるのでしょうか?多分そんなことはないと思います。もしそんなことを『違法』として刑罰の対象にするのなら、カメラやDVDデッキ等最初からある種複製することを目的に作られた機器、又は複製機能が存在する機器はどうなるのでしょう?恐らくマジコンの使用者これと似たような感覚でマジコンを使っているのではないでしょうか?
「著作権の保護」が厳しく叫ばれる一方で、より高度でお手軽な複製機がどんどん市場に出回っていることに大きな矛盾を感じます。PR
この記事へのトラックバック
この記事のトラックバックURL